銀河妖精アフロディーネ

人類史上初の宇宙エレベーター。その発着拠点であるアースポートに突如現れた幼虫怪獣バビヨンは、宇宙空間へと伸びるケーブルを、上へ上へと昇り始めた。果たしてその先には何が待っているのだろうか?

怪獣デザイン 怪獣伯爵夫人

銀河妖精アフロディーネとは

幼虫怪獣バビヨンの真の姿。
地球から約8光年の距離にあるノーマ星生まれのヒューマノイドで、銀河系一の美貌を持つと言われる。
1万年前に宇宙船の爆発事故で大怪我を負い、地球へ不時着した。

身長38.4メートル、体重120トンもあるため、地球の重力下ではヒューマノイド体型のままでは生存不可能。そのためイモムシのような姿に自らを変化させ、西オーストラリア沖に浮かぶクプクプ島(架空の島)でひっそりと生き延びてきた。
元の姿に戻るには、宇宙空間で十分な太陽エネルギーを浴びることが必要だ。
そのため人類の科学が進歩して、宇宙エレベーターが完成するのを1万年間待ち続けていたのだ。

10万キロにも及ぶ宇宙エレベーターの末端では、地球の自転によってハンマー投げのように物凄い遠心力が生じている。遠心力によるスピードは地球の脱出速度を上回っているため、燃料なしでも地球周回軌道から宇宙空間へ飛び出すことができるのだ。
宇宙空間で元の姿に戻ったアフロディーネは、他の惑星の遠心力も利用しながら、母星へと帰って行くのだ。(参考記事:スイングバイ – Wikipedia

今回の怪獣は、怪獣伯爵夫人(妻)をモデルにして描いたものです。
バビヨンがただの蝶の怪獣に変化するよりも、こちらの方が夢があって素敵だと思い、妻に話しところ「面白くなりそう、単純明快でその方が好き」と言われました。

「女が巨大化しただけなんて、そんなの怪獣じゃない」と思われる方もいるかもしれませんが、ちゃんと前例があります。一つは巨大化してビルを破壊する有名な巨大フジ隊員(ウルトラマン)、もう一つはヤプールの呪縛から解かれて本来の姿に戻った天女アプラサ(ウルトラマンA)です。
本来かよわい女の人が、巨大化して人間を見下ろす様は、どんな美人であろうが異様であり、迫力があって、十分怪獣の要素を満たしていると思います。

いつもの怪獣然とした怪獣とは違いますが、幻想的で、妻そのものの美しい怪獣を、怪獣デザイン館に加えることができました。アフロディーネという名前は、ギリシャ神話の美の女神「アフロディーテ」をもじったものであることは言うまでもありません。

(公開日:2010/09/02)

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