ピレネー山脈の氷河の中から現れた古代怪獣。

気候変動と造山運動の影響で、長い眠りから目覚めたのだ。
先に目覚めたのはジャルガードというオスの怪獣。
鮮やかな色の自動車や飛行機を襲って自分の縄張りである丘陵地帯に持ち運び、色とりどりに美しく配置し、芸術的な庭を作る。
これは求愛をするためのお見合いの場で、後から目覚めたメスのジャルガーヌがこれを気に入れば、見事カップルになれるのだ。

最大速度はマッハ4.5。2枚の翼が衝撃波を干渉させて打ち消すため、超音速で飛行しながらも、音もなく獲物を運び去ることができる。
ブーゼマン複葉翼の原理による)

怪獣デザイン

今回の怪獣は、私があるまとめサイトで、メスの興味を惹くために芸術的な庭を作るニワシドリという鳥の記事を読んでいるのを、後ろからのぞきこんだ怪獣伯爵夫人(妻)が「素敵じゃない。それを怪獣にすれば?」と言ったことから生まれた怪獣です。

(らばQ / 庭師と呼ばれる鳥「ニワシドリ」が想像以上に庭師だった 2014/02/03)

「美しい庭を作ってメスを誘うんだから、怪獣自体もメスが寄ってくるような、美しくてカッコよくて魅力的な姿にしろ」とアドバイスを受けました。
そんなアドバイスの甲斐あって、とても魅力的なカップルの怪獣が出来上がりました。

もちろんネーミングも怪獣伯爵夫人のアイディアで、フランス語で「庭」を意味する「jardin(ジャルダン)」と、英語の「garden(ガーデン)」を組み合わせて作ったものです。

ところで今回は豪華2体の怪獣が登場しますが、怪獣を1体作るのには、なんと100万円以上ものお金がかかってしまうとか。円谷プロ6代社長・円谷英明氏の著書「ウルトラマンが泣いている」(講談社現代新書 / 2013年)には、ウルトラマンシリーズがいかに大赤字の連続であったかということが、詳しく記されています。

(一部内容を紹介すると、ウルトラマン平成三部作は、1本につきテレビ局から支払われていた制作費1500万円に対し、実際の経費は4000万円もかかっていたとか、1500万円の制作費では、特撮シーンの少ない「ウルトラQ dark fantasy」のようなものしか作れないとか…)

本書は、円谷プロがずさんな経営体質と繰り返されるお家騒動によって次第に弱体化し、他社に買収され円谷一族が一掃されるまでの経緯と、それでもなお怪獣特撮に夢を賭ける英明氏の挑戦と挫折が克明に記されています。涙なくしては読めないエピソードの連続です。未読の方はぜひお手にとってご一読ください。

下の動画は英明氏が中国で製作に着手するも、編集会社の思わぬ反乱によって惜しくも頓挫してしまった中国版ウルトラマンともいえる「五竜奇剣士」の、わずかに残された映像ですが、失礼ながら中国とはとても思えない洗練された世界観にとても驚かされます!

いつか「五竜奇剣士」の製作が再開される日が来たら、その時にはぜひとも私も参加したいなあ!

(公開日:2014/04/22)