海原怪獣ガリアー

大空を自由自在に飛行した太古の祖先から枝分かれし、海上生活へと適応を遂げた怪獣。

船底のような形をした胴体と、フロートの役割を果たす前腕によって、海に浮かぶことができる。
イルカのように知能が高く、人類に友好的かつ協力的。
通常は、うちわのような巨大な背びれで風を起こし、海上を風の力でゆったりと進むが、頭部のレーダー角が近海を航行中の船舶の異常を感じ取ると、ジェット噴射で空へ舞い上がり、マッハ1.5のスピードで救助に駆けつける。
一生を海で暮らすが、空気呼吸をするため、海水が浸入しないよう鼻孔が頭頂部にある。
海には潜らない。
主食はアジ、サバ、イワシなど海面近くを遊泳する魚やアキアミ(アミエビ)など。
必要とあらば陸に上がることもできる。

海原怪獣ガリアーは、陸・海・空すべてを制する万能怪獣なのだ!

怪獣デザイン

怪獣デザイン

海原怪獣ガリアーは、怪獣史上初の「飛行艇」をモチーフにした怪獣です(註1)。

飛行艇とは文字通り「空飛ぶ船」。日本工業規格 (JIS) によれば「水上にあるとき、主に艇体によってその重量を支持する水上機」と定義される航空機です。(参考記事:飛行艇 – Wikipedia)
海面を利用して離着水できるため、飛行場設備のない離島や海洋での救難任務などに主に使用されています。
我が国の飛行艇における優れた技術力は、怪獣特撮と同様に「日本のお家芸」の一つで、世界各国で海上での救難活動がヘリコプターに取って代わられた現代においても、US-2という名の救難飛行艇が、海上自衛隊の最前線で運用されているのです。

ガリアーは、低空を悠然と飛行するUS-2の勇姿に、大海原を颯爽と進む優美な帆船のイメージを加え考え出しました。

参考記事

(註1)一方「ウルトラマン80」には「複葉機」をモチーフにしたゼロ戦怪鳥バレバドンという怪獣が登場します。両腕の翼に加えて両足にも翼を持つという独特の形状。「古代の鳥は4枚の翼を使って複葉機のように空を飛んでいた」という最近の学説を30年も前に先取りしたような驚くべき先見の明! 人間の入らない操演タイプの怪獣でしたが、まるで人が入っているかのような生命感があり、私の最も好きな怪獣の一つです。

(公開日:2013/05/22)

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