巨象怪獣マンモドン

シベリアの巨大洞窟から出現した古代怪獣。
哺乳類ではないが、収斂進化によってゾウと同じような姿に進化した生物だ。

最大の武器は巨体。いかなる攻撃もよせつけない分厚い皮膚を持ち、20万トンの体重でどんな敵でもぺしゃんこに踏みつぶす。
また、50メートルにもおよぶ長い鼻にはどんな怪獣も太刀打ちできない怪力が秘められ、風速100メートルの鼻息で、建物や人間を吹き飛ばすことができる。

マンモドンの象牙は非常に滑らかで、ピアノの白鍵に加工されれば「幻の音色」が奏でられると音楽家の間で噂されている。
巨大洞窟の中で仲間の骨とともに静かに暮らしていたが、マンモドンの象牙に目をつけたマンモスハンターによって次々に象牙を持ち去られるために、怒って人間の世界に現れたのだ。

怪獣デザイン

今回はゾウをモチーフとした怪獣です。ゾウの怪獣といえば、「ミラーマン」の液体怪獣タイガン、「ウルトラマン80」の変形怪獣ズルズラーなどが真っ先に思いおこされます。どちらも一目でゾウであることがわかりますが、ともにほっそりとした直立二足歩行タイプの怪獣で、ずっしりとしたゾウの重量感を表現しようとしたものではありませんでした。

そこでマンモドンは、ゾウの持つ重量感と怪獣としてのカッコよさを両立させることを意識してデザインしてみました。

(タイガンは、ゾウの頭にトラの体を組み合わせた不思議な動物といった感じの怪獣でしたが、一方のズルズラーは、角のように左右に飛び出した大きな牙が非常にインパクトがあり、怪獣らしさにあふれていて、私はけっこう好きです)

重量感を表現するなら、ドドンゴのような二人羽織の四足歩行スタイルにすれば可能だとは思うのですが、私はこのタイプの怪獣があまり好きではありません。なぜなら、生物としては自然なスタイルにはなりますが、かえって自然になり過ぎて、怪獣というより単なる動物っぽい感じに、私には見えてしまうからなのです。

そこでマンモドンは、重量感を出すために本物のゾウのように頭を大きく、脚を太くして、実際は2本足の怪獣なんだけれども、あたかも後に後半身が続いているかに見えるような形にしてみました(下図)。

怪獣デザイン

鼻から背中、尻尾にかけてトゲを生やし、大きな耳をかぎ爪の生えたペギラのような翼にすることによって、怪獣らしさも出せたとことと思います。

(公開日:2013/03/06)

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